刃物工具製品の多くは工具鋼を用い、プレスによる
打ち抜き加工や冷間、あるいは熱間鍛造により形を
作り、その後必要な硬さを出すための熱処理、刃先
の研磨などを経て最終製品に仕上げられます。

用途ごとに種類が異なる刃物はそれぞれに適切な
硬さをだして商品にしています。

硬さ試験は刃物工具の出来具合(品質)を見極める、
その最初の試験といえるでしょう。

硬さ試験はロックウェル、ビッカース、ブリネル、ショア
エコーチップ方式などいろいろな測定方法があります。

刃物や工具の硬さ試験は、多くはロックウェル硬度計、
ビッカース硬度計が利用されています。

ロックウェル硬度計は硬さの値が直読でき、しかも扱い
が簡単です。

ビッカース硬度計は複合材による刃物など、鋼の微少
部分の硬さを測定するのに利用します。


それぞれに特徴があるため、硬さを測る対象に合わせ
使い分けることが大切です。
○ 圧痕は正四角形
測定圧子と試料は直角
にする

上式から分かるようにロックウェル硬さ試験では
1ミクロンの深さの差が0.5HRC の違いとなって
現れるため、測定は慎重にしなければ成りません。

このように、試験機の扱いには十分な注意が必要
ですし、日常の管理がとても大切です。


圧子

硬さ基準片

硬さ測定後の表面についた痕跡です
このように塑性変形しています
距離は十分に離して測定します

市販されている硬さ基準片
数種類の硬さレベル用意します

山本科学工具研究社:千葉県船橋市
   アサヒ技研    :兵庫県相生市

h:くぼみの深さ(永久ひずみ)

圧子は試料の硬さや材質に合わせて
使い分けます

ダイヤモンド圧子    鋼球圧子

 硬さ試験いろいろ
硬さは、ものが変形されようとするとき、抵抗の大小を表す尺度としています。
代表的な硬さ試験機としてロックウェル、ビッカース、ブリネル試験機があります。これらの試験機は、
研究者が独自に考案したもので、値には相関性が無いため、硬さの換算表でみる事が多いのです。
樹脂に埋め込まれた試料:
鉄に鋼をつけた刃物の硬さ測定

ロックウェル硬さCスケールの硬さの算出式

HRC=100−h/2   hは永久ひずみ μm

例えば、HRC50の硬さでは、
50HRC=100−100/2 となり、
圧痕の深さは100ミクロン(0.1ミリ)です。 







より詳しくは DVD に収録   (硬さ試験編:映像・音声入り)

基本荷重
10kg

試験
荷重
150Kg

基本荷重
に戻す
10kg

ロックウェル硬さ試験では試料の置き方にも注意します


硬さの違いで圧痕の大きさが違います

硬い層の厚みにより、負荷の荷重を調整します

硬さに大きな差がある境の測定は注意します・
(圧子に偏荷重がかかり、圧子を傷める)

二つの圧痕の距離は4倍以上離します


痕跡

硬さの算出式

HV=0.1891×F/(d1×d2)

F    ::試験力(N)
d1,d2:対角線の長さ(mm)


2方向の対角の長さを測定し、硬さ値が算出される
× 圧痕はいびつ
斜めになると正しい測定値
が得られない

ロックウェル硬さ試験の原理(Cスケールの例

上下面が平行で
安定した姿勢
硬さ測定の推奨モデル

軸物はVブロックを
使用する
姿勢が安定

端は避ける。正確な
測定ができない

測定中にバランス
を崩す。
圧子の損傷にも
つながる

隙間があれば正確な
深さが得られない

測定中の画面