ものの強さを推しはかるには、ものが引っ張りや曲げ、或いは衝撃、捻り(ねじり)などの外力を受けた時に、
抵抗する度合いを調べることになります。硬さもその指標の一つです。
一般的には市販されている各種の材料試験機を用いて、これらの性質について調べることができます。
また、製品そのものの強度、性能を評価するには市販機器を組み合わせた試験方法を考えます。

Power

 強度試験いろいろ

曲げ試験は通常、市販の材料試験機を利用して行われます。
しかし、テストピースの形が決まっている場合には、一般の材料試験機よりも変位センサー
と荷重センサー、それにPower源となるモーターや油圧機器を組み合わせると、独自の曲げ
試験を行うことが可能です。


良くある質問:降伏点と耐力の違い、求め方

ソケット

薄板試験片

押し込み棒
先端R=1,3,5,7

前準備:
・加工した試験片に標点間距離(P0)に印をつける。 ( けがき針、ポンチで軽く )
・平行部の幅(H)と厚み(T)を測り、面積(A0)を求める。

2mm以下の薄板を90°V字曲げ試験を行う事例です。
変位と荷重をパソコンが受け取り、変位-荷重線図を作成します。
曲げ試験の後で、表面に割れやキズが無いかを目視確認します。

JISB9212のページにて試験機事例を示しています。

力伝達レバー

荷重出力

試験:
・材料試験に試料の上部と下部を固定し、適度な速度で引っ張る。
・試験中は降伏荷重、最大荷重、破断荷重を読み取り、記録する

結果の処理:
・破断した試料を突き合わせ、試験後の標点間距離(P)をノギスなどで測る。
・降伏点(N/mm2)
・引張り強さ(N/mm2)
・伸び率(%)
・絞り率(%)
以上、計算で求める。

ロードセル

実製品を対象にしたねじり試験方法


薄板の曲げ試験事例

変位ー荷重線図


曲げ試験・抗折試験

テストピースの形状
10×10×55mm

UまたはVノッチ

TP.....衝撃試験片
W.......ハンマーの重量 24.804Kg
R.......距離 0.6651m
α........ハンマー持ち上げ角 145.1°
β........ハンマー振り上がり角

シャルピー衝撃試験機 30Kg・mの容量の場合

ハンマー

ハンマーまでの距離

ねじり試験は材料のねじりに対する強さ、即ち、ねじり変形に対
する抵抗を調べる方法です。

試験は、1つの端を固定して、他の端をねじってねじりモーメント
を加えていきます。すると、試験片は負荷の大きさに耐えきれず
最終的には破断に至ります。
試験のあいだ、ねじりモーメントの大きさ、ねじれ角を測定します。
これによって、ねじれ力に対する剪断強さを評価します。

インパクトドライバーに代表される電動工具は極めて高トルクが
得られる構造になっています。

左図のねじ締め用レンチ、穴明け用カッター用など、ドライバー
の先端に取り付けて使用する刃物工具の場合、使用時には六角
軸の根元に最大のねじりモーメントが働き、ねじりに対する高い
強度が求められます。

素材のねじり強度を調べる

高トルクドライバーなど
大きなねじり荷重

最大のねじり負荷を
受ける個所の強度

180°曲げ試験


R1

R3

R5

抗折試験

P

より詳しくは .DVD に収録   (強度試験編:映像・音声入り).

荷重出力


変位出力

試験方法:
・3点曲げ試験
2つの支点となるローラーの上に試験片を置き、 中央部に 荷重をかけて押し曲げる
方法です。 左図は180度に曲げた後の試験片の形状を示し、曲げられた外側、内側
割れやキズが無いかを確認します。
 
突き合わせ熔接継ぎ手の強度評価に曲げ試験が採用されています。

セラミックスや超硬などの硬くて脆い材質では、曲げ変形が少なくて折れるため、抗折
試験と呼ばれています。
 

JIS Z 2201で決められた試験片は主として板状試験片と丸棒試験片に分けられます。
加工は、フライス盤、旋盤、研削盤などを利用し精度高く仕上げます。
特に注意しなければならないのは、表面にキズなどの欠陥を残さず、全体を均質に仕上
げることが重要です。

試験片の形状は、定形試験片と比例試験片に分けられています。どちらを選ぶかは採取
できる状況により判断します。また、鉄筋コンクリート用の棒鋼ではそのままの状態のもの
を使用します。

変位計

荷重センサー内蔵
ブロック

引張り試験

ねじり試験は、回転を伴う力の作用が必要なため、引っ張りや曲げ
といった一般の材料試験機では対応できかねます。

左図は、ワンタッチ交換ができる刃物工具について、六角軸の強度
を調べる試験方法の一例です。

ねじりに対して、六角軸の材質や形状がどの様に影響するかを見る
ことができます。

製品毎の違いは、力伝達レバーを介してロードセルにかかる力の大
きさを検知することで分かります。

モーターやセンサーなど市販の部品を組み合わせての製作です。


高トルクモーター

製品:ホールソー

R7

割れやキズなどの
欠陥がでないかチェック

セラミックス、超硬などの
脆さの度合いをチェック

衝撃試験

ねじり試験


テストピース

根元に最大のねじり
負荷がかかる

ハンマーを
衝突させる

試験片支持台

テストピース

吸収エネルギー
E=WR(cosβ-cosα)

持ち上げ角

振り上がり角度

実製品のねじりに対する強さを調べる

3点曲げ試験